遊びの中で、発達の軸は「運動」です。0歳児は身体を作るための運動発達が著しい時期でもあるので、粗大遊びが十分できる空間や道具を用意しています。その道具の中のひとつに『押し箱』があります。
最初は直線的に押して歩くので、棚や壁にぶつかることも多いです。身体全体を使って押し箱の方向転換をします。そしてまた前へと進んでいきます。乳児トンネルの周りや傾斜台の周り、また部屋全体も押し箱を押して歩いています。
つかまり立ちをする頃・・・箱につかまりながら膝を使って動かす。⇒次第につかまって立つ。つかまるうちに足が1歩2歩と動き押して歩くことを覚えていきます。
歩行が確立してくると、自由自在に押し箱を動かしてコントロールが出来るようになってきます。
押し箱の中は自分だけの落ち着ける空間で安心感が生まれます。中に入ると狭い、出てみると広いなどの空間も認知し、自分の大きさを知ることもできます。
押し箱は押すだけでなく、入ったり出たりすることで片足での重心移動の練習をしています。箱の中に出入りすることで腕力・足腰の筋力・バランス感覚が養われます。
また押し箱は子どもが足を出し入れしやすい構造(高さや手を置く場所など)にもなっています。