令和5年8月15日付で「保育システム」で特許をとりました!
経緯を含めて少し説明をします
まず大前提です
日本のメジャーな保育スタイルは一斉保育又は一斉指導型保育といわれています
これは教師が用意した保育メニューをクラスのこどもみんなで同じことをしするので、上手にできる子とそうでない子を比較しやく、こどもの得意・不得意や、こどもの姿・成長を教師が把握しやすいメリットがあります
ところが柳町園の保育のスタイルは、ご存じやなぎスタイル
いわゆる自由保育や環境保育といわれる「子どもが主体」の保育スタイルです
これは野球、将棋、絵画、クッキングなど多ジャンルの活動が同時に混在する保育スタイルなので、単純にうまい下手などのこどもの姿を比較はできません
この難しい「子どもの姿の把握」を少しでもわかりやすくできないかとずっと考えていた日々がスタート地点
試行錯誤の上令和2年にそれぞれの活動時間をICTを使って把握できるように「保育のシステム」を試作と運用を開始しました
そこからはトライアンドエラーの連続でしたが、少しずつ形になりました
まずはじめに
「①子どものコーナーの滞在時間を収集する」ことから始めました
簡単に言えば子ども個別の活動記録の作成です
「時間を比較基準」にすることが今までの保育現場にない大発明でした
その次に行ったのが
「②その日の活動時間を全てメールにてPDFで配信」です
こどもが今日、何をして過ごしたのか夕方に手元に届けることで、ご家族の会話の話題提供になればと思います
そこにさらに
「③保育者がこどもの姿を可視化して把握(年齢別平均活動時間と個人の活動を比べ)」
「④保育者が環境と活動の盛り上がりを把握(コーナーごとに遊んだ人数と遊んだ時間でランキング)」を行いました
これらの活動時間データの集計と活用は保育者の為に作りました。感覚的ではなく数値化されたものでロジカルに考えられる題材になるようにつくりました
こどもの姿の把握に必要なのは、教師個人の経験や能力などの感覚的なものに頼っていましたが、保育システムによって、各種データのグラフ化で理論的かつ直感的にわかりやすくなり、保育者が保育しやすくなると期待されます
難しい課題の改善は、保育士の人事育成と保育者のモチベーションの維持につながり、さらには働き方改革や離職防止に効果が期待されます
ランチルームスタイルでの給食の実践例で説明します
ランチルームスタイルの給食は、喫食開始時間がバラバラなので、食べ始めと食べ終わりの時間をランチルームにいる全員分の状況把握が必要ですが、保育者の負担は大きいですのが課題です
「ランチルームの隅で1時間食べていた…」なんてことになってはいけません
そこで、柳町園の特許を取った保育システムの「子ども達の活動を「時間」を基準単位として数値化する」ことで、こどもの姿を可視化することで解決できました
保育者が行う喫食状況の把握を、給食のICTシステムで行います
子ども全員の食べ始め~食べ終わりの時間を個別に測定して、ランチルームにあるモニターに喫食中の全員の喫食時間を表示し、保育者が瞬時に状況把握できるようにしたのです
「子ども達の活動を「時間」を基準単位として数値化」して、こどもの姿を可視化することで解決できました
子どもの出入りが流動的なランチルームの給食時間の教師の負担が大幅に減少したため、給食時間の働き方も変わり、保育者の心に余裕ができました
給食のシステムや、保護者の皆様のスマホに毎日届く「こどもの一日の様子」は、柳町園が独自に開発したの「保育システム」の一部分ですが、今までどこにもありませんでした
「こんなものが欲しいけど、世の中にないから柳町園が作ろう」
そんなシンプルな思いから開発を始め、日ごろから「保育はクリエイティブ」と言い続けてきたその道の先に、今回の保育システムの特許取得となったのです
柳町園の挑戦はまだまだ続きます
カフェがある園、環境保育の園、異年齢保育の園、LAVOTがいる園、特許を取っている園…
柳町園は、まだだれも見たことの無い園に向けて突き進んでいるみたいですが
新しい道を創り、その先端で走れるように先進的な取り組みで、保育・教育分野以外の新たな分野にもチャレンジしていきます!